皆さん、こんにちは。Enebuil（株式会社OLYMPUS.）の長谷川です！
「長野県をエコ県 日本一にする」を目標に、電気自動車充電設備・太陽光発電・蓄電池・電気自動車の施工販売を行っている会社です。あと、新電力会社なんかもやってますので、電気周りは全部お任せいただけます！
最近のブログでは、蓄電池購入のポイントについてを取り上げています。購入を検討されているお客様はぜひ参考にしてみて下さい！
今回は「番外編：蓄電池の追加設置で発電量が落ちる？」を皆さんにお伝えできればと思います。
せっかく太陽光発電を有効活用しようと思って、追加投資として蓄電池を導入いただいたのに、導入理由の太陽光発電の発電量が落ちてしまった……なんてことになってしまったら、本末転倒ですね。
蓄電池を追加設置することで、ある問題が起こり、発電量が減少する可能性がございます。こちらは事前確認や工事の際の対応などで防ぐことのできる問題ですので、まず「蓄電池を追加設置することで、太陽光発電の発電量が減少する可能性がある」ということを知っていただければと思います。
今回、取り上げるのは「PID問題」というものです。
”PID”とは”Potential Induced Degradation”の略で、直訳すると「電圧誘起出力低下」と訳されます。
”低下”とあり、なんだかよくなさそうなことは分かりますね。場合によっては70％程度、発電量が低下してしまったケースもあるそうです。
このPID問題は、産業用やメガソーラーと呼ばれる、広い土地にたくさん太陽光発電が並んでいるような大規模な太陽光発電システムで起こることが多く、皆様のお家の屋根についている家庭用と呼ばれる太陽光発電ではそこまで見られませんでした。
このPID問題は、産業用やメガソーラーと呼ばれる太陽光発電において、太陽光パネル（モジュール）を多数、直列接続して、高電圧下で運用した場合に発現すると言われています。解明はされていない問題なのですが、特に高温多湿で起こりやすいとされており、劣化現象の中でも、発電量が大幅に低下するのが特徴です。
このPID問題は、日本よりも先に太陽光発電の普及が進んでいたヨーロッパにおいて先立って報告されていました。発生の条件とされている「高温多湿」。日本も当てはまるため、「PID問題が起こりやすいのでは？」と思われるかもしれませんね。ヨーロッパで報告されるようになった時には、日本ではまだ低圧の発電所が作られる程度でしたので、当時の報告はなく、国内で問題が顕著化してきたのはその後、FIT制度によってメガソーラーのような大規模な産業用太陽光発電施設が次々建設された頃でした。
しかし、低圧の住宅用太陽光発電システムでは起こりにくいとされている「PID問題」が、蓄電池を設置して、パワーコンディショナーを交換した場合に、引き起こされる可能性がございます。
蓄電池の設置前に使われているパワーコンディショナーは、太陽光発電設置時に太陽光発電システムとして、太陽光パネル（モジュール）とパワーコンディショナーの組み合わせを考えて設置されたものです。
太陽光パネルでPID問題が起きる原因となる条件は「高温」「多湿」「高電圧」ですが、太陽光パネルとパワーコンディショナーとの組み合わせによって、「高電圧」は引き起こされる可能性がございます。
太陽光発電システム設置の際に、「高電圧」が起こらない組み合わせでシステムを組んでいますが、蓄電池の設置でパワーコンディショナーを交換したり、ハイブリッド型パワーコンディショナーの蓄電池を設置したりした場合、どうでしょう？
知らなければ、現在の太陽光パネルと、新しいパワーコンディショナーの相性が合わず、「高電圧」が起こり、更に条件が重なってくるとPID問題が引き起こされ、発電量の低下に繋がってしまいます。
せっかく太陽光パネルは問題なく発電していたのに、問題が引き起こされて、発電量が低下し、売電収入が減ってしまってはもったいない！
PID問題が起こると通常であれば30年以上使える太陽光がダメになってしまうので、とてももったいないのです。
そんなことにならないためにも、既存の太陽光発電システムと、新しく導入いただく蓄電池システムとの相性の確認は重要です。 PID問題を引き起こさない組み合わせは、各メーカーがそれぞれ調査しておりますので、信頼できる販売店で確認して下さい！
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