豆知識

経済産業省、環境省の動向

皆さん、こんにちは。Enebuil(株式会社OLYMPUS.)の長谷川です!

「長野県をエコ県 日本一にする」を目標に、電気自動車充電設備・太陽光発電・蓄電池・電気自動車の施工販売を行っている会社です。あと、新電力会社なんかもやってますので、電気周りは全部お任せいただけます!

最近のブログでは、「蓄電池の展望」としまして、今後の蓄電池はどうなっていくのか、技術の革新や市場動向などを取り上げています。

ここ数回にわたって、蓄電池市場の業界動向についてをお伝えしています。

今回のブログでは、「経済産業省、環境省の動向」と題してお話させていただきますので、皆様最後までお付き合い下さい!

蓄電池の普及は国が推奨しているというお話をさせていただきましたが、「本当にそうなの?」と疑問に思われる方もいらっしゃると思います。

昨年首相に就任された菅首相は、就任演説として、2050年にCO2(二酸化炭素)など温室効果ガスの実質排出ゼロをめざす「2050年カーボンニュートラル」の実現を掲げられました。

また、昨年年末の臨時国会の閉会の際の会見でも、水素や蓄電池などの革新的技術開発を支援する2兆円の基金を経済対策で創設すると表明し、就任演説で宣言した2050年カーボンニュートラルについて「我が国が世界の流れに追いつき、一歩先んじるためにどうしても実現しなければならない目標」と強調しました。

政府が掲げる「環境と経済の好循環」を達成するためも、過去に例のない規模の基金を設け、野心的イノベーションに挑戦する企業を今後10年間支える、としました。

特に蓄電池に関しては、電化拡大に向け「どうしても必要なのが蓄電池」と強調し、低コスト化に向け、今回創設する基金などを通じ企業を支援する意向を示しました。

それを受けて、経済産業省や環境省も意向を示しています。

今回はそれぞれの意向について解説していければと思います。

経済産業省

経済産業省のホームページに「梶山経済産業大臣の臨時記者会見の概要」として、菅首相の所信表明演説後の会見の発言が残っておりました。

2050年カーボンニュートラル・グリーン成長 先ほど、総理の所信表明演説において2050年、カーボンニュートラル脱炭素社会の実現を目指すとの方針が表明をされました。 今や気候変動問題は人類共通の危機と言っても過言ではありません。世界でも先進国を中心にカーボンニュートラルの旗を掲げて動き出しています。この危機をイノベーションビジネスチャンスの拡大により乗り越える。それがカーボンニュートラルへの挑戦でもあります。 カーボンニュートラルは簡単なことではなく、日本の総力を挙げての取組が必要になります。高い目標、ビジョンを掲げ、産官学が本気で取り組まなければなりません。 他方で、カーボンニュートラルを目指し、一つ一つの課題解決を実現し、世界にも貢献していくことは新たなビジネスチャンスにもつながります。 この挑戦は日本の成長戦略そのものです。あらゆるリソースを最大限投入し、経済界とともに、経済と環境の好循環を生み出してまいります。この取組は厳しい事に挑戦をしている企業の実態を把握する産業界の旗振り役であります、経済産業省が主導してまいりたいと考えております。 カーボンニュートラルに向けては、温室効果ガスの8割以上を占めるエネルギー分野の取組が特に重要です。カーボンニュートラル社会では、電力需要の増加も見込まれますが、これに対応するため、再エネ、原子力など使えるものを最大限活用するとともに、水素など新たな選択肢も追求をしてまいります。 再エネは、コスト低減、系統の整備や柔軟な運用、蓄電池の活用を行いながら最大限導入をし、原子力も活用してまいります。火力発電はCCUSやカーボンリサイクルを最大限活用しながら利用してまいります。産業・運輸・業務・家庭部門では、電化・水素化が基本となり、電化で対応できない製造プロセスなどでは、水素、CCUSやカーボンリサイクルを活用をしてまいります。 今後、2050年のカーボンニュートラルを目指す道筋について、総合資源エネルギー調査会とグリーンイノベーション戦略推進会議で集中的に議論をしてまいります。 カーボンニュートラルを目指す上で不可欠な、水素、蓄電池、カーボンリサイクル、洋上風力などの重要分野について、具体的な目標年限とターゲット、規制標準化などの制度整備、社会実装を進めるための支援策、などを盛り込んだ実行計画を、年末を目途に取りまとめてまいりたいと考えております。 水素はこれまで、乗用車用途中心だったものを新たな資源と位置付けて、幅広いプレーヤーを巻き込み、社会実装への道筋も検討をいたします。 蓄電池について、モビリティ分野において、電池の投資拡大と技術向上を進め、市場を確保するとともに、電池の供給網の強靱化を進めてまいります。 カーボンリサイクルは、化石燃料の利用により排出されたCO2への対応として必要となるキーテクノロジーであり、具体化に向けた方策を検討してまいります。 また、今後最も拡大が期待されるのは洋上風力です。ポテンシャルを踏まえた系統整備を進めるとともに、洋上風力産業育成のための国内拠点整備を進めてまいります。 今後カーボンニュートラルを表明した企業のトップとの面談を重ね、具体的な取組や政府として求められる支援策などについて議論を行ってまいります。 また本日付けで、経済産業省に「グリーン成長戦略室」や若手による検討プロジェクトも立ち上げます。吉野彰センター長の協力も仰ぎ、各部局が縦割りではなく、一丸となって取り組んでまいります。 高い目標に向かって大規模に投資を行い、果敢に挑戦していく企業に対して、国としても長期間にわたって支援をしてまいりたいと思っております。 もちろん、こうした技術革新や社会実装を進めていく上で、他国との戦略的な連携も欠かすことができません。すでにグリーン・ディールとして、環境・エネルギー分野で野心的な取り組みを進めようとしている各国とも連携し、水素の利活用やCCUSなどの分野を念頭に、社会実装も含めたイノベーションを進めるための協力を呼び掛け、経済成長と環境の両立に向けた世界的な動きの先頭に立ってまいりたいと考えております。 カーボンニュートラルへの取組は簡単なことではなく、国民一人一人が自分事として取り組む必要があります。我慢の先にカーボンニュートラルがあるのではありません。カーボンニュートラルに取り組むことが、将来の企業収益につながり、経済と環境が好循環していく。このような日本経済を作ってまいりたいと思っております。 私からは以上です。

(2020年10月26日(月曜日)16時10分~16時40分 於:記者会見室 冒頭発言より引用)

梶山大臣は、カーボンニュートラルに向けては、特にエネルギー分野の取組が重要だとし、再エネの最大限の活用を、と述べます。

具体的には、「コスト低減、系統の整備や柔軟な運用、蓄電池の活用」です。

蓄電池に関しては、特に「モビリティ分野において、電池の投資拡大と技術向上を進め、市場を確保するとともに、電池の供給網の強靱化を進めてまいります。」と言われましたが、再エネの活用としての用途内にも文言が入っておりました。

供給の予測が立ちにくい再エネにあっては蓄電池の普及も必須の命題ということですね。

環境省

環境省のホームページに「小泉大臣記者会見録(令和2年1月21日(火)11:02 ~ 11:34 於:環境省第1会議室)」として会見の発言がまとめられておりました。

今日は、今国会初めての定例記者会見ということですから、昨日開会した第201回国会に臨むに当たりまして、私から一言思いを申し上げたいと思います。まず、石綿飛散防止対策の強化を行うために、今国会への大気汚染防止法の改正案の提出に向けて対応を進めています。これに加えて、環境省の重要なミッションのうち、とりわけ気候変動、プラスチックごみ対策などについて次のような取組を進めていきたいと考えています。今年はパリ協定が実施される節目の年です。パリ協定が掲げる脱炭素社会の実現に向けて政府全体の方針としている再エネの主力電源化は必要不可欠です。このため、環境省自身がユーザーとして、2030年までにRE100、再生可能エネルギーの調達を100%、これを達成をします。まず、4月から新宿御苑の電力を100%再エネで調達するなどの取組を進めます。また、我が国で最大のポテンシャルを持つ洋上風力発電の社会実装へ向けた後押しもします。ゼロカーボンシティ、これは自治体の2050年までの実質二酸化炭素排出ゼロ、この取組の継続した後押しにも取り組んでいきます。更に、従来の電気自動車については、単に蓄電池で自動車を動かすだけというコンセプトでもありましたが、昨今の情報技術、これはIT、AIなどの進展を踏まえて、電気自動車を蓄電池としてエネルギーシステムとつなげる、いわゆるコネクテッド、このコネクテッドすることで再エネ導入などのエネルギーシステムの高度化が可能となります。これによって地域全体での気候変動×防災、この実践を図っていく必要があります。このようなコネクテッド、これを自立分散型の地域づくりの新常識としていきたいと思いますので、環境省としても対応の具体化を進めて発表したいと思っています。また、石炭火力プラント、この輸出の在り方については、COP25の過程で私が、関係省庁といわゆる輸出4要件と言われる、このことについては問題提起をしました。そういった中で、今日は1件具体的なことに触れたいと思いますが、今、ベトナムの石炭火力、ブンアン2という案件があります。この件に関しては、実態としてどうなっているかというと、日本の商社が出資をして、そしてJBICが入り、これは結果的にプラントのメーカーとして中国のエナジーチャイナ、そしてアメリカのGE、こういった形で成っています。私は、今までこの4要件の話の中でさんざん聞いてきた一つのロジックというのは、日本がやらないと中国が席巻すると、そういったことも聞いてきました。しかし、この構図は、日本がお金を出して、結果、つくっているのは中国とアメリカと、こういう実態を私はやはりおかしいと思います。こういった具体的な事例が見つかったことも一つ契機としまして、各省庁との議論、そして問題提起を引き続き行っていきたいと。そして、やはり私は、これは国民の皆さんの理解、そして国際社会からの理解、この二つを考えたときにも、明らかに私は、その理解は得られるものではないというふうに思いますので、こういったことの問題提起をCOP25でしてきたところです。あのときにも、現地でのぶら下がりで、今回、COPでの調整は間に合わなかったけども、私の理解は、各省との調整は引き続き続く、そういう理解だと申し上げましたが、まさにこういったことも含めて議論をしていきたい。そして、より国際社会、国民の皆さんからも理解できる政策の形につなげていきたいと考えています。そして、日本が石炭火力で批判で覆われている一方で、隠されているというか、広く国際社会に伝えきれていない先進的な取組を引き続き発信をしていきたいと思います。プラスチックについてでありますが、プラスチックの資源循環のためには、製品や社会システムの再設計、「Redesign(リデザイン)」が必要であります。これを新たな成長エンジン、国内1.4兆円の経済成長、4万人の雇用創出をしていくことをはじめとして、プラスチックをきっかけに循環経済への移行を進めていきます。このため、レジ袋有料化をきっかけとしたライフスタイル変革を進めることはもとより、企業、自治体の先進的な取組、ESG金融、更にアジアをはじめとする国際的な資源循環を我が国から強力に進めて、5月ごろに開催予定の循環経済ビジネスフォーラム、いわゆるCEダボス、これにおきましてプラスチックをはじめとした日本の誇る資源循環の輪を世界に発信していきたいと思います。同時に、プラスチック資源循環戦略の具体化に向けて、本格的な検討、実施を進めていきたいと思います。引き続き、環境省が社会変革担当省として社会全体の持続可能性を生み出していくよう、環境省自身の改革を図る「選択と集中」の取組をしっかり進めてまいります。  次に、先ほど言及をした自治体の2050年までのネット・ゼロ宣言でありますが、1月18日に熊本県熊本市を中心とする熊本連携中枢都市圏を構成する18市町村が、二酸化炭素の排出をゼロに2050年までにする、この方針を表明しました。この18自治体、市町村は、熊本市、菊池市、宇土市、宇城市、阿蘇市、合志市、美里町、菊陽町、西原村、南阿蘇村、嘉島町、益城町、甲佐町、玉東町、大津町、高森町、御船町、山都町、これが18市町村ですが、この表明は12月4日に熊本県が、2050年熊本県内のCO2排出実質ゼロ宣言をしたことを受けて、これに貢献するべく行われたものでありまして、エネルギーの地域間融通など、18市町村で各自治体の特性を生かしながら、支え合いながら、地域の脱炭素化を目指す先進的なものであります。これによりまして、2050年ゼロカーボンを表明する自治体数は50を超えて、51となりました。様々な機会を捉えて呼び掛けることによって、2050年ゼロカーボンを表明する自治体数が、大臣就任当初の4自治体から、とうとう50を超える段階になってきたことを私としても心強く思います。今年の目標は、人口規模で6500万人。不可逆的な流れを脱炭素化に向けてつくっていくためにも、こういった自治体の動きは大変重要ですので、環境省としても後押しをしていきたいと思います。なお、熊本市の中の温暖化の実行計画、この中に環境省はメンバーとして入って、様々な助言、そして連携、こういったことをしていることも、こういったことにつながっていると考えています。  最後になりますが、今年は、環境外交という面でも大変重要な年であります。私は、就任当初から、環境省は国際的な外交という面でも大変重要だという話をしておりましたが、国際交渉やアジア各国との連携を更に進めていきたいと考えています。COP25では、私自身も国連のグテーレス事務総長をはじめ、数多くのバイ会談を実施して、気候変動対策を前進させるモメンタムを形成することができたと考えています。この機を活用して、本年の環境外交を一層前進させるべく、早速今週から環境省の職員を欧州に派遣して、各国との調整を開始しているところであります。私自身も、今日の午後、ポーランドのクルティカ気候大臣の表敬を受けまして、今年11月に行われる予定のCOP26に向けた考え方や今後の気候変動対策などについて意見交換を行う予定です。また、今夜、日本・ポーランド首脳会談及び総理主催の晩さん会がありますので、そちらに私も出席予定であります。本年11月のCOP26を見据えて、バックキャストで戦略を見据えて展開をしつつ、パリ協定の残された最後の宿題とも言われる6条の実施指針の締結に向けた交渉を進めるとともに、10月には生物多様性COP15がありますから、これに向けても日本が議長国として取りまとめた愛知目標が発展するものとなるように、地域での生物多様性保全と資源の持続可能な利用を進めてきたSATOYAMAイニシアティブの経験なども踏まえて、次期目標の議論に積極的に貢献していきたいと考えています。環境協力も進めていまして、先週1月14日から16日まで佐藤副大臣を日本・タイ環境ウイークに派遣をして、タイ王国天然資源環境省とセミナーやビジネスマッチングのための展示会、意見交換会を共催して、環境技術・ソリューションの普及促進に向けた機会の創出を行いました。また、石原副大臣をUN-Habitatとのアフリカ協力の会談のためケニアに派遣をしたところであります。このような取組を有機的に進めて、今年を環境外交を一層前進させるという、そんな年にしていきたいと考えています。私からは以上です。

小泉大臣は、蓄電池に関しては電気自動車を蓄電池としてエネルギーシステムとつなげるコネクテッドについて述べただけでしたが、環境省自身がユーザーとして、2030年までにRE100、再生可能エネルギーの調達を100%を達成すること、と再エネの活用について具体策を示しました。

また、国に先だって「ネット・ゼロ宣言」として、2050年までに二酸化炭素の排出をゼロにすると宣言した自治体の名称をあげ、その後押しに関しても述べました。

各自治体としての取り組みとしてだけではなく、環境省が積極的に関わっていくとすることが示されました。

長くなりましたが、菅首相の所信表明演説を受け、カーボンニュートラルに関わる、エネルギーを所管する経済産業省と、環境行政を担う環境省が早いタイミングでそれぞれの方向性を示していたのです。 蓄電池という単語も出ており、今後脱炭素化のためにも国の施策の1つとなっていきそうですね。

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