皆さん、こんにちは。Enebuil(株式会社OLYMPUS.)の長谷川です!
「長野県をエコ県 日本一にする」を目標に、電気自動車充電設備・太陽光発電・蓄電池・電気自動車の施工販売を行っている会社です。あと、新電力会社なんかもやってますので、電気周りは全部お任せいただけます!
最近のブログでは、「蓄電池を売る背景」としまして、なぜ私達の会社が蓄電池販売に取り組むのかについてをお伝えさせていただきます。
今回は蓄電池が大きく関わる電気代に関して注目して、「なぜ夜間(深夜)電力は安いのか」についてを皆様にお伝えできればと思います。
そもそも、皆様が普段使われている電気が、昼間と夜間とでは値段が違うことをご存知でしたでしょうか?
中部電力には「スマートライフプラン」という、ナイトタイムの電気料金がお得なプランが用意されています。
~日中仕事等で外出が多いお客さまや、電気温水器をご利用のお客さま等、夜に電気を多く使われるお客さまにオススメのお得な料金メニューです。~
HPには上記の記載があり、デイタイム(10~17時)は「38.71円/kWh」、ナイトタイム(22~8時)は「16.30円/kWh」と約2倍もの差があります!(それ以外の時間は@ホームタイム「28.52円/kWh」)
※プランに関する詳しい情報は中部電力HPでご確認下さい。
現在は新規の申し込みが終わってしまっていますが、現在オール電化にされているご家庭の多くは、このプランで契約をされているかと思います。
一番高い昼間の時間帯と一番安い深夜の時間帯では、22.41円の差、約2倍もの単価の違いがあります。
なぜそれだけの差があって、深夜電力はそんなに安いのでしょうか?
簡単にまとめると、その理由は深夜の電力は余っているから、です。電気の単価も需要と供給によって決まっているのですね。
深夜電力の時間帯は電力会社によってまちまちですが、おおよそ22時から翌朝の8時までの時間帯を深夜として、その時間帯の電力単価を安くするプランが各社で設定されています。
エコキュートや電気温水器などをご利用されているご家庭向けのプランとも言え、このプランのおかげで、深夜に電気を使う電化製品の普及が進んだとも言えます。
電気は「生もの」とも言われており、同時同量の原則が存在します。
「同時同量」とは、電気をつくる量(供給)と電気の消費量(需要)が、同じ時に同じ量になっているということです。
これらの量が”常に一致”していないと、電気の品質(周波数)が乱れてしまい、電気の供給を正常におこなうことができなくなってしまいます。その結果、安全装置の発動によって発電所が停止してしまい、場合によっては予測不能な大規模停電をまねく可能性があります。
2018年9月に発生した北海道全域の停電“ブラックアウト”は、この電力需給バランスの崩壊が原因でした。
こういったことを起こさないためにも電力会社は下記の様に、需要と供給のバランスを取っています。(経済産業省資源エネルギー庁ホームページ「電気の安定供給のキーワード「電力需給バランス」とは?ゲームで体験してみよう」より抜粋)
電力会社は、予測される需要(電力消費)に応じて発電計画を決めます。電力需要は、季節や気象状況、時間帯によって大きな差があります。たとえば、1年の中でもっとも電力需要が高い時間帯は、街のあちらこちらで冷房が使われる夏、それも工場なども稼働している昼間です。さらに、晴れ・曇り・雨など天候の違いによっても、電力需要は変動します。電力会社はあらかじめ作成した発電計画をベースにしつつ、刻々と変動する電力需給に合わせて発電量を変え、供給する電力量を需要と常に一致させ続ける必要があるのです。 しかし、電気は貯めることができないという性質を持っています。そのため、急な需要の増加にそなえて電気をあらかじめ蓄えて用意しておくことはできません。その日その時に使う電気は毎日生産し、必要になった都度供給しなければならないのです(開発が進んでいる蓄電池でも、大量に蓄えられるほどの容量はまだ実現できていません)。 一方、供給側にも、電力需給バランスに急な変動をもたらしてしまうリスク要因が存在しています。たとえば、太陽光や風力など再生可能エネルギーの供給量は、天候などさまざまな条件によって変動するため、それによって需要に対して供給が少なくなったり多くなったりしないようにする必要もあります。あるいは、どこかの発電所や送配電線が急なトラブルで電気を送れなくなり、電力需給バランスを狂わせてしまう場合もあります。 そこで、電力会社はさまざまな発電所のさまざまな発電方法を組み合わせて、需要と供給をすみやかに合わせる努力をしているのです。電気が安定供給されるためには、変動する電力需給バランスを正確に調整することが必要不可欠なのです。 |
発電所についても考えてみましょう。東日本大震災の影響により、震災以前は発電量の1/4をまかなっていた原子力発電が現在はほとんど稼働しておらず、それ以外の発電で減った分を補っています。
太陽光発電をはじめとする自然由来の再生可能エネルギーは、日によって発電量が違い、安定供給といった点からは難点のある発電設備です。その変動部分を水力発電や火力発電といった調整が可能な発電設備で補っていますが、水力発電も1日の中で発電できる容量が決まっていたり、火力発電もいきなり0から発電をスタートさせることが難しかったりと、発電設備がそれぞれ特性を持っています。
それを上手く組み合わせることで、電力会社は安定供給の使命を果たしているのです。
そういった各発電所の特性上、夜間に電気を使う量が少ないからといって全く発電をせずに運用を止めてしまうというわけにはいきません。
普通であれば、夜はご家庭の皆様は寝ていて、工場なども稼働するのは昼間でと、電気の使用量=需要が多いのは昼間です。供給は需要に合わせて行いますが、夜間の発電を止めることもできないため一定数の供給が発生します。それを需要として消費してもらおうと考えられたのが、夜間電力が安いプランであったり、安い電気を使って運用されるエコキュートであったりします。
電力会社の本音としては、1日間や1年間での需要が平準化すると、電力需要に合わせた供給が不要になり、余分な発電設備を持たなくても済むので、できるだけ、1日の需要が揃うように、昼間から夜間にシフトしてほしいといった思惑があります。
電力会社の思惑であれ、使用される皆様にとっては安く電気が買えるタイムバーゲンのようにメリットのある話です。
蓄電池を設置して、夜間電力を貯めて、朝夕の単価の高い時間帯に使えば、経済的なメリットだけではなく、余った電気を捨てずにもすみ、地球にも優しいのです!
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